このドキュメントでは、検索バーからアセットを論理検索するときの検索式の構文について、具体的に説明します。
論理検索では、演算子や記号を組み合わせた検索式を記述することで、カタログから目的のアセットをより正確に、あるいは柔軟に検索することができます。また、論理検索はフレーズ一致検索に対応してます。
この機能を使用できる対象ユーザー
論理検索とは
論理検索とは、複数のキーワードを論理演算子やラベルを用いた構文で表記して、取得したい情報をピンポイントで絞り込む検索手法です。
論理検索の開始
論理検索を行うときは、検索バーから、シングルクォーテーション(一重引用符記号)(')に続いて検索式を入力します。
以下の検索式は、「給与マスタ」というキーワードで、フレーズ一致検索を実行します。
'"給与マスタ"
以下の検索式は、「給与マスタ」というキーワードで、曖昧検索を実行します。
'給与マスタ
検索の種類
曖昧検索
曖昧検索(Fuzzy Search)とは、キーワードと対象の語の近さを算出し、その近さの順で結果とする検索です。キーワードは分解して照合され、キーワードと厳密に一致しない語でも、大文字と小文字の違いや多少のスペルの違い、あるいは表記揺れのように緩やかに一致する語は、キーワードに近いと判断され、検索の結果となる場合があります。
フレーズ一致検索
フレーズ一致(Phrase Matching)検索とは、キーワードをフレーズとしてひと塊で扱い、語の並び順や組み合わせが合致するものを結果とする検索です。
検索構文
論理検索では、以下の要素で構成された検索式を検索バーに入力します。
- 値(value)
- ラベル(label)
- 論理演算子(oeprator)
値の指定
曖昧検索の場合
値を曖昧に照合する場合は、値をそのまま表記します。
ケーススタディ
論理名が給与グレードマスタであるアセットがカタログに存在するとします。
以下の検索式は、給与マスタというキーワードで、曖昧検索を実行します。給与グレードマスタアセットは、キーワード分解され似た意味を持つ語と推測されるため、結果となります。
'給与マスタ
フレーズ一致検索の場合
値をフレーズ一致で照合する場合は、値をダブルクオーテーション(二重引用符)(")で括って表記します。
ケーススタディ
論理名が給与グレードマスタであるアセットがカタログに存在するとします。
以下の検索式は、給与マスタというキーワードで、フレーズ一致検索を実行します。給与グレードマスタアセットは、値と一致しないため、結果となりません。
'"給与マスタ"
留意事項
ラベルによっては、フレーズ一致のみに対応するものがあります。この場合、値を括らずに表記しても曖昧検索は実行されません。
ケーススタディ
asset_groupラベルは、指定した値を用いてフレーズ一致検索のみ実行する仕様です。
例えば、テナントに、HR-Masterアセットグループが存在するとします。
以下の検索式は、HR-Masterにフレーズ一致するアセットグループのアセットを検索します。asset_groupラベルは、値をダブルクオーテーションで括らない場合でもフレーズ一致検索のみ実行する仕様です。従って、HR-Masterアセットグループは、結果となります。
'asset_group:HR-Master
以下の検索式は、HRにフレーズ一致するアセットグループのアセットを検索します。asset_groupラベルでは、値をダブルクオーテーションで括らない場合でもフレーズ一致検索のみ実行し、曖昧検索を実行しません。従って、HR-Masterアセットグループは、結果となりません。
'asset_group:HR
ラベル
検索式の値が特定のメタデータであることを明示する場合、以下の書式でラベルと共に検索式に表記します。
- ラベルと値の間は、コロン(:)でつなぎます。なお、ラベルとコロンは連続して表記します。(ラベルとコロンの間にスペースを挿入してはいけません。)
label:value
- ラベルはすべて小文字で表記します。(大文字表記、大文字小文字の混在表記は動作しません。)
- ラベルの種類は、以下の通りです。
| ラベル | 説明 |
フレーズ一致 検索 |
曖昧検索 | 備考 |
| asset_group | アセットグループ | ✓ | ||
| category | カスタムカテゴリ | ✓ | ||
| parent_tag | 親タグ | ✓ | ||
| tag | 子タグ | ✓ | ||
| prop | カスタムプロパティ名、またはカスタムプロパティ名とそのプロパティ値 | ✓ | ✓ ※全てではない |
構文が2種あり |
| prop_value | カスタムプロパティ値 | ✓ | ✓ | |
| asset_type | アセットの種類 | ✓ | システムが定義した値を選択 大文字小文字は区別されない |
|
| data_source | データソース名 | ✓ | ||
| data_source_type | データソースの種類 | ✓ | システムが定義した値を選択 大文字小文字は区別されない |
|
| desc | 概要 | ✓ | ✓ | |
| logical | 論理名 | ✓ | ✓ | |
| physical | 物理名 | ✓ | ✓ | |
| service | サービス名 | ✓ | システムが定義した値を選択 大文字小文字は区別されない |
asset_group
値が、アセットグループであることを示すラベルです。
書式
asset_group:value
- valueにフレーズ一致するアセットグループが対象となります。(曖昧検索は実行されません。)
- 値となるアセットグループ名にスペースが含まれる場合、value全体をダブルクオーテーションで括ります。
記述例
以下の検索式は、人事データにフレーズ一致するアセットグループのアセットを検索します。
'asset_group:人事データ
category
値が、カスタムカテゴリ名であることを示すラベルです。
書式
category:value
- valueにフレーズ一致するカスタムカテゴリ名が対象となります。(曖昧検索は実行されません。)
- 値となるカスタムカテゴリ名にスペースが含まれる場合、value全体をダブルクオーテーションで括ります。
記述例
以下の検索式は、マーケティングにフレーズ一致するカスタムカテゴリのアセットを検索します。
'category:マーケティング
parent_tag
値が、親タグ名であることを示すラベルです。
書式
parent_tag:value
- valueにフレーズ一致する親タグ名が対象となります。(曖昧検索は実行されません。)
- 値となる親タグ名にスペースが含まれる場合、value全体をダブルクオーテーションで括ります。
記述例
以下の検索式は、情報区分にフレーズ一致する親タグ名が付与されたアセットを検索します。
'parent_tag:情報区分
tag
値が、子タグ名であることを示すラベルです。
書式
tag:value
- valueにフレーズ一致する子タグ名が対象となります。(曖昧検索は実行されません。)
- 値となる子タグ名にスペースが含まれる場合、value全体をダブルクオーテーションで括ります。
記述例
以下の検索式は、個人情報ありにフレーズ一致する子タグ名が付与されたアセットを検索します。
'parent_tag:個人情報あり
prop
propラベルは、値がカスタムプロパティ名であることを示すラベルですが、2種の構文で検索式を表記できます。
書式その1 - カスタムプロパティ名で照合
prop:value
- valueに一致するカスタムプロパティ名が対象となります。フレーズ一致検索と曖昧検索のどちらも指定できます。
- valueでフレーズ一致検索を実行する場合、valueをダブルクオーテーションで括って指定します。曖昧検索を実行する場合、valueはダブルクオーテーションで括らずに指定します。
- valueのみをダブルクオーテーションで括らずに指定すると、曖昧検索を実行することに留意してください。
記述例
以下の検索式は、データ由来に近いカスタムプロパティ名のアセットを曖昧検索します。
'prop:データ由来
書式その2 - カスタムプロパティ名とその値(カスタムプロパティ値)の組み合わせで照合
prop:name:value
-
nameについて
- nameにフレーズ一致するカスタムプロパティ名が対象となります。(曖昧検索は実行されません。)
- 値となるカスタムプロパティ名にスペースが含まれる場合、name全体をダブルクオーテーションで括ります。
-
valueについて
- valueに一致するカスタムプロパティ値が対象となります。フレーズ一致検索と曖昧検索のどちらも指定できます。
- valueでフレーズ一致検索を実行する場合、valueをダブルクオーテーションで括って指定します。曖昧検索を実行する場合、valueはダブルクオーテーションで括らずに指定します。
- valueのみをダブルクオーテーションで括らずに指定すると、曖昧検索を実行することに留意してください。
記述例
以下の検索式は、データ由来にフレーズ一致するカスタムプロパティが設定されたアセットで、かつ、そのプロパティ値が旧人事システムにフレーズ一致するカスタムプロパティ値のアセットを検索します。
'prop:データ由来:"旧人事システム"
prop_value
値が、カスタムプロパティ値であることを示すラベルです。
書式
prop_value:value
- valueに一致するカスタムプロパティ値が対象となります。フレーズ一致検索と曖昧検索のどちらも指定できます。
- valueでフレーズ一致検索を実行する場合、valueをダブルクオーテーションで括って指定します。曖昧検索を実行する場合、valueはダブルクオーテーションで括らずに指定します。
- valueのみをダブルクオーテーションで括らずに指定すると、曖昧検索を実行することに留意してください。
記述例
以下の検索式は、2026年に近いカスタムプロパティ値が設定されたアセットを曖昧検索します。
'prop_value:2026年
asset_type
値が、アセットの種類であることを示すラベルです。
書式
asset_type:value
- valueにフレーズ一致するアセットの種類が対象となります。(曖昧検索は実行されません。)
値の種類
値は、以下のいずれかを指定してください。なお、値は大文字小文字を区別しません。
-
schema
DBデータのスキーマ -
table
DBデータのテーブル -
column
DBデータのカラム -
bigroup
BIデータのBIグループ -
dashboard
BIデータのダッシュボード -
sheet
BIデータのシート -
etl
ETLデータのアセット(種類はETLのみ)
記述例
以下の検索式は、アセットの種類がテーブル(table)のアセットを検索します。
'asset_type:table
data_source
値が、データソース名であることを示すラベルです。
書式
data_source:value
- valueにフレーズ一致するデータソース名が対象となります。(曖昧検索は実行されません。)
- valueがアルファベットの場合、大文字小文字は区別されます。
- 値となるデータソース名にスペースが含まれる場合、value全体をダブルクオーテーションで括ります。
記述例
以下の検索式は、new-hr-systemにフレーズ一致するデータソース名に含まれるアセットを検索します。
'data_source:new-hr-system
data_source_type
値が、データソースの種類であることを示すラベルです。
書式
data_source_type:value
- valueにフレーズ一致するデータソースの種類が対象となります。(曖昧検索は実行されません。)
値の種類
値は、以下のいずれかを指定してください。なお、値は大文字小文字を区別しません。
-
agent
データソースが、agentデータソース -
csv
データソースが、csvデータソース
記述例
以下の検索式は、csvデータソースのアセットを検索します。
'data_source_type:csv
desc
値が、アセットの概要であることを示すラベルです。
書式
desc:value
- valueに一致するアセットの概要が対象となります。フレーズ一致検索と曖昧検索のどちらも指定できます。
- valueでフレーズ一致検索を実行する場合、valueをダブルクオーテーションで括って指定します。曖昧検索を実行する場合、valueはダブルクオーテーションで括らずに指定します。
- valueのみをダブルクオーテーションで括らずに指定すると、曖昧検索を実行することに留意してください。
記述例
以下の検索式は、新人事システム移行前の暫定情報にフレーズ一致する概要が設定されたアセットを検索します。
'desc:"新人事システム移行前の暫定情報"
logical
値が、アセットの論理名であることを示すラベルです。
書式
logical:value
- valueに一致する論理名が対象となります。フレーズ一致検索と曖昧検索のどちらも指定できます。
- valueでフレーズ一致検索を実行する場合、valueをダブルクオーテーションで括って指定します。曖昧検索を実行する場合、valueはダブルクオーテーションで括らずに指定します。
- valueのみをダブルクオーテーションで括らずに指定すると、曖昧検索を実行することに留意してください。
記述例
以下の検索式は、給与マスタに近い論理名のアセットを曖昧検索します。
'logical:給与マスタ
physical
値が、アセットの物理名であることを示すラベルです。
書式
physical:value
- valueに一致する物理名が対象となります。フレーズ一致検索と曖昧検索のどちらも指定できます。
- valueでフレーズ一致検索を実行する場合、valueをダブルクオーテーションで括って指定します。曖昧検索を実行する場合、valueはダブルクオーテーションで括らずに指定します。
- valueのみをダブルクオーテーションで括らずに指定すると、曖昧検索を実行することに留意してください。
記述例
以下の検索式は、EMPにフレーズ一致する物理名のアセットを検索します。
'physical:"EMP"
service
値が、サービス名であることを示すラベルです。
書式
service:value
- valueにフレーズ一致するサービス名が対象となります。(曖昧検索は実行されません。)
値の種類
値は、以下のいずれかを指定してください。なお、値は大文字小文字を区別しません。
- alteryx
- athena
- azure_sql
- azure_synapse
- bigquery
- databricks
- denodo
- impala
- ms_fabric
- mysql
- oracle
- postgres または postgresql
- powerbi
- redshift
- snowflake
- sql_server
- tableau
- teradata
- treasure_data
-
other
記述例
以下の検索式は、サービス名がSnowflakeのアセットを検索します。(大文字小文字を区別しないので、混在は許容されます。)
'service:Snowflake
論理演算子
論理検索は、数学の「集合」の考え方を使った検索方法です。以下の論理演算子を使用して検索する情報を絞り込みます。
以下の図では、AおよびBは、検索式(expr)またはキーワード(keyword)です。式はラベルを用いて表記できます。
AND演算子
AとBのすべてのキーワードが含まれるものが対象になります。AND演算子は省略することができます。
- 演算子は大文字で表記します。(小文字表記は動作しません。)
- AND演算子は、OR演算子に優先して処理されます。(OR演算子の検索式がグループ化されていない場合)
書式例
expr-A AND expr-B 、または expr-A expr-B
keyword-A AND expr-B または keyword-A expr-B
記述例
以下は、expr-A AND expr-B の例です。データソースの種類がcsvデータソースで、かつ、論理名が従業員でフレーズ一致するアセットが結果となります。
'data_source_type:csv AND logical:"従業員"
以下は、keyword-A expr-B の例です。(AND演算子が省略されています。)営業というキーワードに近い(曖昧検索でスコアの高い)アセットで、かつ、個人情報あり子タグが付与されたアセットが結果となります。
'営業 tag:個人情報あり
OR演算子
AとBのいずれかのキーワードが含まれるものが対象になります。
- 演算子は大文字で表記します。(小文字表記は動作しません。)
書式例
expr-A OR expr-B
keyword-A OR expr-B
記述例
以下は、expr-A OR expr-B の例です。データソースの種類がcsvデータソースのアセット、または、論理名が従業員でフレーズ一致するアセットが結果となります。
'data_source_type:csv OR logical:"従業員"
以下は、keyword-A OR expr-B の例です。営業というキーワードに近い(曖昧検索でスコアの高い)アセット、または、個人情報あり子タグが付与されたアセットが結果となります。
'営業 OR tag:個人情報あり
-演算子(NOT演算子)
Bのキーワードを含むものを除外したものが対象になります。
- QDICでのNOT論理演算子は、マイナス符号(-)になります。(NOTではありません。)
- 演算子(-)と式またはキーワードは、連続して記述します。(演算子と式またはキーワードの間に、スペースは挿入してはいけません。)
書式例
-expr-B
keyword-A AND -expr-B
記述例
以下は、-expr-B の例です。論理名が従業員でフレーズ一致しないアセットが結果となります。
'-logical:"従業員"
以下は、keyword-A -expr-B の例です。営業というキーワードに近い(曖昧検索でスコアの高い)アセットであるが、個人情報あり子タグが付与されていないアセットが結果となります。(AND演算子が省略されています。)
'営業 -tag:個人情報あり
式のグループ化
検索式をグループ化するときは、式を括弧(半角文字)で括ります。
グループ化の例
-
A OR (B AND C)
Bかつ Cの場合か、Aの場合です。
この例は、A OR B AND C と同じことに留意してください。これは、AND演算子はOR演算子に優先して処理されるためです。 -
(A OR B) AND C
AまたはBの場合で、かつ Cの場合です。 -
(A AND -B) AND (C OR D)
AであるがBではない場合で、かつ、CまたはDの場合です。グループ化した検索式(この例ではB)にも、NOT演算子(構文表記では - )を指定できます。
留意事項
論理検索では、検索バーでEnterキーを入力するまで検索は実行されません。つまり、検索式の入力途中で結果をサジェストしません。検索バーで検索式を入力してEnterキーを入力すると、検索結果がアセット一覧パネルに表示されます。