このドキュメントでは、メタデータライフサイクルマネージャの概要と、自分が担当者としてパイプラインのステージで行う操作の流れについて説明しています。
この説明の対象ユーザー
このドキュメントでは、ワークスペースでメタデータライフサイクルマネージャが有効化されている場合に利用できる機能や操作の説明を含んでいます。
自分のワークスペースでのメタデータライフサイクルの有無については、管理者に問い合わせてください。
メタデータライフサイクルマネージャとは
カタログに収録されたアセットやメタデータのライフサイクル(カタログへの収録から削除まで)は、以下に説明しています。アセットのライフサイクル
しかし、ユーザー組織のデータガバナンスに基づいてカタログのアセットとメタデータを適切に管理し、高品質で利用可能な状態に保つよう運用するには、企業のビジネスケースに対応したワークフローの作成と管理、追跡が求められる場合があります。
メタデータライフサイクルマネージャは、カタログにアセットが収録されてからユーザーに利用されるまでのライフサイクルを、企業のワークフローに応じた段階に分けて管理し、かつそれぞれの段階で発生した処理と審査を追跡することで、これらの課題の解決を目指しています。
メタデータライフサイクルマネージャの構成
パイプライン
パイプラインとは、ユーザー組織のデータソースサービスからメタデータがカタログに収録され、アセットとして公開されるまでの一連の段階(後述のステージ)の流れをいい、ワークスペースでアセットを公開する前の審査システムとして機能します。
ステージ
ステージとは、カタログに収録されたアセットやメタデータを公開するまでの、それぞれの段階をいいます。私の担当ステージ画面では、自分が処理や審査を担当するステージにアクセスできます。(担当ステージのアサインは、管理者が行っています。)
ドラフト
ドラフトとは、データソースの変更処理が発生したときにパイプラインに自動で生成されるメタデータの変更内容をいいます。ドラフトは、変更処理毎、かつアセット単位で生成され、ステージに格納されます。ここでいうデータソースの変更処理とは、新規アセットの作成(取込)、既存アセットの更新や削除を意味します。
変更の種類
ドラフトは、アセットやメタデータに対する変更処理の内容によって、以下の種類に分類されます。
-
作成
新規アセットがカタログに収録されようとする場合に生成されるドラフト -
更新
既存アセットのメタデータ値が更新されようとする場合に生成されるドラフト -
削除
既存アセットがカタログから削除されようとする場合に生成されるドラフト -
アーカイブ
既存アセットがアーカイブされようとする場合に生成されるドラフト -
アーカイブ解除
既存アセットのアーカイブ状態が解除されようとする場合に生成されるドラフト
私の担当ステージ
パイプラインには処理の段階に応じてステージが設定されており、管理者が必要に応じて自分に担当ステージをアサインします。
私の担当ステージ画面からパイプラインを開くと、自分にアサインされたステージのみが表示されます。(自分にアサインされないステージは、私の担当ステージ画面に表示されません。)
各ステージの概要は以下の通りです。
| 順序番号 | アイコン | デフォルトステージ名 | 説明 |
| 1 | - | ステージング | パイプラインで処理するドラフトを選定し、次のステージに進める |
| 2~ | - | - | メタデータの編集処理を操作する処理ステージとドラフトを審査するレビューステージの2種 |
| 最終 |
|
最終レビュー | ドラフトの公開を審査する |
| 番号無し | 公開済み | 公開が承認され、ドラフトの内容がカタログに公開される 移動先として指定できるが、私の担当タスク画面には非表示 |
|
| 番号無し | 却下済み | 公開が却下され、ドラフトの内容は破棄される 移動先として指定できるが、私の担当タスク画面には非表示 |
1番ステージ
パイプラインの最初のステージで、特別なステージですが、特定のアイコンはなく、私の担当タスク画面にはステージ名のみ表示されます。担当者は、1番ステージにあるドラフトから、次のステージに進めるドラフトを選択します。
2番以降のステージ
管理者がパイプラインに追加したステージです。特定のアイコンはなく、私の担当タスク画面にはステージ名のみ表示されます。
処理ステージ
担当者にメタデータ編集を処理させるためのステージです。ステージの担当者は、私の担当ステージ画面からドラフトを開き、管理者が編集を許可したメタデータを直接編集し、次のステージに進めます。
- 論理名
- 概要
- タグ(既存タグをアセットに付与、またはアセットに付与されたタグの取り外し)
- オーナー
- カスタムプロパティ(値の編集)
担当者は、アセットサイドドロワーで対象アセットを閲覧し、ドラフトの内容と現在のカタログのメタデータを比較できます。内容を確認後、メタデータを編集せずにドラフトを次のステージに進めることもできます。
レビューステージ
担当者にドラフトを審査させ、次のステージにドラフトを進めさせるためのステージです。ステージの担当者は、私の担当ステージ画面からドラフトを確認し、審査します。
- ドラフトを承認する場合は、ドラフトを次のステージに進めます。
- ドラフトを却下する場合は、ドラフトを前のステージに戻します。
最終ステージ
最終ステージは、ドラフトの公開を審査する最後のレビューステージで、最終ステージを表記するアイコンと共にステージ名が私の担当ステージ画面に表示されます。担当者が操作できる最後のステージです。担当者は、最終ステージにあるドラフトを審査し、以下のいずれかのステージにドラフトを進めます。
- ドラフトを承認し内容を公開するときは、ドラフトを公開済みステージに進めます。公開済みステージに移動したドラフトの内容は、直ちにカタログに反映されます。
- ドラフトを却下するときは、ドラフトを却下済みステージに進めます。却下済みに移動したドラフトの内容は、カタログに反映されません。却下したドラフトを復旧して再審査することはできません。
私の担当ステージ画面に非表示のステージ
公開済みステージ
最終ステージの次に相当し、ドラフトを移動できますが、私の担当ステージ画面には非表示です。公開済みステージにドラフトを進めると、ドラフトの内容は直ちにカタログに公開されます。公開後は、変更内容を元に戻す(ロールバック)することはできません。
却下済みステージ
最終ステージの次に相当し、ドラフトを移動できますが、私の担当ステージ画面には非表示です。却下済みステージにドラフトを進めると、ドラフトの内容はカタログに公開されず破棄されます。却下後は、却下したドラフトを復旧して再審査することはできません。
ドラフトのステージ間移動
パイプラインの中でドラフトを別のステージに移動させると、ドラフトの変更内容に関する操作(変更内容の確認や編集、審査)を移動先のステージの担当者が行うことを意味します。担当者は、操作を完了後、ドラフトを前、または次のステージに移動させます。
担当者がドラフトを移動できるステージは以下の通りです。
- 直前直後のステージに移動させる場合、担当者による移動の制限はありません。直前直後のステージが移動先の場合、自分が担当者ではないステージでもドラフトを移動できます。ただし、自分が担当していないステージ名は確認できないため、それぞれ
前のステージに戻る次のステージに進むを選択して移動します。 - 直前直後以外の任意のユーザー定義ステージに移動させる場合、自分が担当するステージのみ移動可能です。(自分が担当しないステージは移動先の選択肢に表示されません。)
- 担当者に関わらず、1番ステージを除きアイコンが非表示のステージからの移動は、直前直後のステージのみです。それぞれ
前のステージに戻る次のステージに進むを選択して移動します。 - 1番ステージから最終ステージへの移動、および最終ステージから1番ステージの移動は、担当者の制限はありません。例えば、1番ステージの担当者が最終ステージの担当者ではない場合でも、ドラフトを1番ステージから最終ステージへ移動できます。同様に、最終ステージの担当者が1番ステージの担当者ではない場合でも、ドラフトを最終ステージから1番ステージへ移動できます。
各ステージでのドラフト処理の流れ
以下はユーザーがワークスペースでアセットの編集を操作した後にパイプラインに生成されたドラフトについて、各ステージでの処理イメージを示したものです。
※処理右横の表記は、ステージ名です。(例 ステージング→ステージングステージ)
ステップ1 データソースに変更処理が発生し、ドラフトが生成される
データソースに変更処理が発生するとドラフトが生成され、パイプラインでドラフトが着手されると、ドラフトは自動的に1番ステージ(ステージングステージ)に進みます。
ステージングステージの担当者である担当者Aは、私の担当ステージ画面からドラフトにアクセスし、ドラフトを次のステージに進めます。
ステップ2 ドラフトを処理または審査する
ステップ2.1 処理ステージの場合
メタデータ編集ステージの担当者である担当者Bは、ドラフトからメタデータ、タグ、カスタムプロパティ値の追加または編集を行い、次のステージにドラフトを進めます。追加または編集できるメタデータは、管理者がパイプライン設定で編集を許可したものに限られます。
ステップ2.2 レビューステージの場合
メタデータ審査ステージの担当者である担当者Aは、ドラフト(担当者Bが編集したメタデータを含む)を審査し、承認するドラフトを最終ステージへ進めます。ドラフトを差し戻す場合は、ドラフトを前のステージに戻します。
ステップ3 ドラフトの最終レビューが行われる
最終レビューステージの担当者である担当者Cは、ドラフトの内容を公開を承認または却下するための審査を行います。承認する場合は、公開済みステージにドラフトを進めます。
ステップ4 ドラフトが公開または却下される
公開済みステージに進んだドラフトの内容はカタログに公開されます。アセットの編集内容はカタログに反映され、ユーザーがワークスペースから変更されたアセットのメタデータを閲覧できるようになります。
却下済みステージに進んだドラフトの内容は破棄されます。アセットの編集内容はカタログに反映されません。
これで、データソースの変更処理が完了します。
留意事項・制限事項
以下の事項は、現在のメタデータライフサイクルマネージャの留意または制限事項です。(2026年7月より)
担当者のドラフトへのアクセス権限
担当者はアセットのアクセス権限設定の影響を受けない
ステージの担当者は、ユーザーグループとアセットグループで設定したアクセス権限の制限を受けません。つまり、担当者にはアクセス権限のないアセットやメタデータであっても、私の担当ステージ画面では、ドラフトの内容を確認し、編集できます。このとき確認できるのはドラフトの内容のみで、その時点でカタログに収録されているアセットやメタデータは閲覧できません。
担当者はカスタムプロパティのアクセス権限設定の影響を受ける
ステージの担当者は、ユーザーグループに設定されたカスタムプロパティに対するアクセス権限の制限を受けます。つまり、担当者にはアクセス権限のないカスタムプロパティに関するドラフトは、私の担当ステージ画面ではそのプロパティは表示されません。(ドラフトの内容を確認できません。)
その他
運用上の留意事項
もし、担当者によるドラフトの確認が滞った場合、データが最新の状態に保たれずカタログ情報の陳腐化が起こる可能性があります。ドラフトが発生した場合、担当者は私の担当ステージ画面を速やかに確認してドラフトを処理する運用を心がけてください。